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 神社山門: 津島神社

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津島神社

津島神社(愛知県津島市神明町)

津島神社(愛知県津島市神明町)

【 概 要 】−津島神社は欽明天皇元年に対馬に祀られていた建速須佐之男命の和魂を遷し創建した古社で、弘仁9年に嵯峨天皇から正一位と日本総社の称号を賜るなど天皇や朝廷から崇敬され格式の高い神社です。一方、平安時代に編纂された延喜式神名帳などの古記録には社名が記載されていない事から平安時代末期頃に創建された説もあります。中世は尾張国の守護として長く当地を支配した織田家に崇敬庇護され、社領の寄進や社殿の造営が行われました。織田家が没落後は豊臣家、江戸時代は尾張徳川家が庇護し社領1293石が安堵されています。楼門(神社山門)は室町時代末期に建てられた古建築で貴重な事から国指定重要文化財に指定されています。又、津島神社は全国に広がる津島信仰の本社として多くの参拝者が訪れています。

【 場 所 】−愛知県津島市神明町

【 構 造 】−入母屋、檜皮葺き、三間一戸、八脚楼門・切妻、檜皮葺、一間一戸、四脚門

【 備 考 】−津島神社の由緒の真偽は判りませんが、由緒を尊重すると祭神である建速須佐之男命(荒魂・和魂)は最初は朝鮮半島に居てその後、荒魂は出雲国(現在の島根県)に鎮まったものの、和魂は一時、対馬に鎮まった後に現在地近くに遷ってきたそうです(参道添いにある居森。現在は居森社が鎮座)。

建速須佐之男命は奈良時代に編纂された「日本書紀」や「古事記」などに記載された神話に登場する神で、一般的には伊弉諾尊と伊弉冉尊の子供で天照大神の弟神として描かれています。建速須佐之男命が朝鮮出身説の出所は日本書紀の第八段一書(四)に記載された「一書曰、素戔鳴尊所行無?、故諸~、科以千座置戸而遂逐之。是時、素戔鳴尊、帥其子五十猛~、降到於新羅国、居曾尸茂梨之處。乃興言曰「此地、吾不欲居。」遂以埴土作舟、乘之東渡、到出雲国簸川上所在、鳥上之峯。」の一文で、大雑把に訳すと、建速須佐之男命の酷い行いによって、怒った神々は建速須佐之男命に対して千座に乗せられる程の罰金を払わせ、高天原から追放しました。建速須佐之男命は子供である五十猛~を引き連れて、新羅国に降り立ち曾尸茂梨に辿り着きました。すると、建速須佐之男命は「私はこの地に居たくない。」と発し、土で舟を造りそれに乗って東に渡り出雲国に至ると簸川を遡上して川上にある鳥上之峯(現在の船通山)にたどり着きました。となります。ここで記載されている「新羅国」は朝鮮半島南東部に西暦356年から935年まで存在して「新羅」を指していると推察される事から、少なくとも一定期間は朝鮮半島に滞在したとも考えられます。又、朝鮮半島に聳える牛頭山(ソシモリ)に因み、建速須佐之男命の別称として呼ばれる牛頭天王の由来とする説もあり、「出雲国風土記」では須佐能袁命(建速須佐之男命)の記事は少ないものの、伝承として新羅からの渡来神である事が伝えられています。

一方、対馬では記紀などの神話の中では建速須佐之男命との関係性は見られませんが、島大國魂神社(長崎県対馬市上対馬町豊)等幾つかの神社の社伝ではに日本書紀の神話に類似した、スサノオが朝鮮半島に渡る際に対馬の地に訪れ、その古地に創建したとの伝承が残されています。又、朝鮮半島から帰国の伝説を残す神社も複数存在し、建速須佐之男命が日本と朝鮮半島を往来する際には対馬が拠点になっていた可能性もあります。古事記の第五段一書(一)に記載された「次詔建速須佐之男命「汝命者、所知海原矣。」事依也」の一文から建速須佐之男命が海原を統治していた事が判ります。弥生時代後期には北部九州と壱岐、対馬、朝鮮半島南岸を結ぶ海路が日本と大陸とを結び人材や物資、文化が往来する重要な経路だった事が判っており、古事記でいう海原が日本と朝鮮半島を結ぶ海路の統治権、支配権だったとすると建速須佐之男命が朝鮮半島や対馬と何らかな関わりがあった可能性もあります。津島神社の由緒を尊重すると、建速須佐之男命の荒魂は出雲国(島根県)、和魂は当地(愛知県津島市)に鎮まったされる為、建速須佐之男命は対馬海峡を掌握する海人族の祖神で、海原の統治権を奪われると一族が出雲と尾張に分れてそれぞれ建速須佐之男命を奉斎したのかも知れません。日本神社100選

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