鳥取県 :町屋(町家)・建築

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町屋(町家)・歴史・観光・見所

倉吉・打吹玉川−倉吉は古代律令制で成立した伯耆国の中心だった地域で、倉吉国府や国分寺、国分尼寺が設置されていました。中世に入ると伯耆国の守護所も設けられ引き続き重要視され、南北朝時代に打吹城に守護所が移るとその城下町として整備されました。守護職を長年勤めた山名氏は戦国時代に没落し、その後に領主となった南条氏は本拠を八橋城(鳥取県東伯郡琴浦町)に置いた為、倉吉は一拠点となっています。慶長5年(1600)の関ヶ原の戦いで南条氏は西軍に付いた為没落し、倉吉は米子城に入封した中村忠一が立藩した米子藩に組み込まれ、慶長14年(1609)に忠一が嫡男を設けず20歳の若さで死去すると廃藩となります。同年、倉吉には安房国館山藩主里見忠義が形式上3万石で配され倉吉藩が立藩するものの、実石は4千石程度だったとされ打吹城には入る事が出来ず麓の館で政務を行ったものの元和8年(1622)に忠義が死去すると廃藩となっています。その後は鳥取藩領となり寛永9年(1632)に池田光仲が藩主に就任すると重臣である荒尾氏が配され陣屋が設けられます。倉吉鳥取藩は30万石以上の大藩だった為、有力一族や家臣には自分手政治と呼ばれる半自治権が認められ、倉吉では荒尾氏による自分手政治が行われました。倉吉は元々、伯耆国の中心だった素地があった事から多くの商人が集まり経済的にも発達し小城下町の呈を成す程に成長し、特に玉川と鉢屋川周辺には数多くの町屋建築や土蔵が建てられました。明治時代以降から大正時代にかけても周辺地域の経済の中心として商業都市として重要視されました。現在でも江戸時代末期から昭和初期までの伝統ある町屋建築が軒を連ね往時の繁栄が窺える町並みが残されています。これらの町並みが評価を受け、平成10年(1998)に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。

町屋(町家)・建築(現存)一覧表

 鳥取県:町屋建築一覧
市町村 名称 建築年 概要 主要遺構 備考
白 米子市 後藤家住宅 宝暦3年 木造平屋、切妻、本瓦葺 主屋・土蔵 国重文
  米子市 坂口家住宅 明治25年 木造2階、入母屋、桟瓦葺 主屋・離れ 国登録
  若桜町 旧山陰合同銀行 明治40年 木造2階、入母屋、桟瓦葺 主屋 町指定
  倉吉市 高田酒造 天保14年 木造2階、切妻、桟瓦葺 主屋・醸造 県指定
  倉吉市 桑田家住宅 明治9年 木造2階、切妻、桟瓦葺 主屋・醸造 県指定
  倉吉市 旧牧田家住宅 宝暦10年 木造2階、切妻、桟瓦葺 主屋・付属屋 市指定
  倉吉市 山陰民具 江戸中期 木造2階、切妻、桟瓦葺 主屋 国登録
  倉吉市 小川家住宅 明治時代 木造2階、切妻、桟瓦葺 主屋・工場 国登録
  倉吉市 豊田家住宅 明治33年 木造2階、切妻、桟瓦葺 主屋 国登録
  倉吉市 大社湯 明治40年 木造2階、切妻、桟瓦葺 主屋・浴場 国登録
  倉吉市 旧第三銀行 明治41年 木造2階、入母屋、桟瓦葺 主屋 国登録
  智頭町 石谷家住宅 昭和3年 木造2階、入母屋、桟瓦葺 主屋・離れ 国指定
  智頭町 旧塩屋出店 明治30年 木造2階、入母屋、桟瓦葺 主屋・洋館 国登録
  智頭町 米原家住宅 明治39年 木造2階、入母屋、桟瓦葺 主屋・土蔵 国登録
  鳥取市 吉村家住宅 明治中期 塗屋2階、切妻、桟瓦葺 主屋・土蔵 国登録
  鳥取市 岩田家住宅 江戸末期 塗屋2階、切妻、桟瓦葺 主屋・茶室 国登録
  鳥取市 高砂屋 明治初期 塗屋2階、切妻、桟瓦葺 主屋・店舗 国登録
  境港市 面谷家住宅 明治前期 塗屋2階、切妻、桟瓦葺 主屋・座敷 国登録
             

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