魏略から考察する邪馬台国と女王国4

女王国

倭国大事輒灼骨以卜先如中州令亀視タク占吉凶也

上記は「魏略」の一文で、現在は「北戸録」で残されています。

倭国では大事な事があると、いつも骨を焼いて占います。中国でも昔は亀の甲羅のひび割れで吉凶を占っていました。と訳されます。

魏志倭人伝でも略同じ内容で「其俗擧事行來有所云爲輒灼骨而卜以占吉凶先告所卜其辭如令龜法視火?占兆」と記しています。

壱岐国の中心地とされる原の辻遺跡では占いで利用したと思われる獣骨が発見され、中国で見られるような漢字では無く、点や線を用いていた事が窺えます。平安時代の延喜式には全国から選定された20名の占い師の中で対馬国出身が10名、壱岐国出身が5名が選ばれています。対馬市の雷神社の神事、祈年祭(旧暦1月3日)では「対馬の亀卜習俗」と呼ばれる、亀の甲羅を焼成し、それに生じたひび割れによって吉凶を占う行事が、亀卜を世襲する対馬豆酘の岩佐家によって伝えられ昭和53年(1978)に国選択無形民俗文化財に指定されてます。

現在、獣骨を使った占いは貫前神社(群馬県富岡市)の鹿占習俗(国選択無形民俗文化財・群馬県指定無形民俗文化財)や御嶽神社(東京都青梅市)、阿伎留神社(東京都青梅市)など全国でも数少ない貴重な神事となっています。

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