・旧平井家住宅は、安政6年(1859)に建てられた建物で、当時は200石取の臼杵藩の上級武士である稲葉家の邸宅として利用されていました。
明治時代以降に平井家に所有が移り、その後は平井家が長く当屋敷を維持してきました。
一般的な外玄関を入ると広い土間があり、そこには身分の高い人物が利用する表玄関と、家人が利用する内玄関が平行して設けられています。表玄関には式台が設けられ、その奥に6帖の次ノ間、さらに奥には6帖の上ノ間があり、格式の高さを表す為に天井が張られています。
上ノ間は一般的の上段ノ間のような正式な座敷とは言えませんが、天井の桟が床の間に直交する「床刺しの間」としたり、床の間や縁側を配す等、当住宅内部では最もと気を使って造られています。
その他にも続き間の和室や別棟の離れ座敷等、やや趣が異なった地方上級武家屋敷の遺構と言えます。
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