・当建物は江戸時代末期に飫肥藩13代藩主伊東祐相が別荘として建てたもので、14代藩主伊東祐帰が明治維新後に子爵となり東京に移り住んだ事もあり、明治年間に豪商として知られた川越家が譲り受けています。
その後、社会福祉法人つよし会に所有が遷り昭和42年に現在地に移築され、同会が経営している福祉施設の食堂として利用されています。
木造平屋建、寄棟造り、桟瓦葺き、妻入、桁行7間、梁間5間、外壁は真壁造り白漆喰仕上げ、建築面積134u。
正面には格式の高い入母屋の玄関屋根と式台付の玄関があり、10帖の座敷が続き間となっています。表座敷には床の間や天袋、違い棚付きの脇床、意匠に富んだ欄間等格式の高さが窺えます。座敷の外側の縁側には下屋庇が設けられ、平屋の建物でも重厚性が感じられます。
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