安楽寺(栃木県・佐野市)概要: 安楽寺は平安時代に菅原道真を追善供養する為、九州大宰府(福岡県太宰府市)に創建された寺院です。平安時代後期に領主である足利家綱が相撲の天覧試合で大功があった事から、安楽寺を領内に遷す事が許され日賢上人を招いて改めて開山しています。伝承によると足利家綱は唐沢城の城主であると共に武勇に優れ特に怪力の持ち主として知られていました。その武勇が買われ家綱が京都に赴任していた際、妬みから朝廷に謂れもない嘘言が通報され、それが元で九州大宰府に追放となり安楽寺に軟禁されました。上記の通り安楽寺は菅原道真の寺院で、自分も道真と同じ様な境遇だった為、篤く菅原道真を信仰するようになったそうです。ある時、朝鮮から3人の力士が貢物を持って来日し、相撲で勝負し、もし、日本の力士が負ければ、来年からは日本が朝鮮に貢物を持ってくるように持ち掛け了承されました。そこで白羽の矢が立ったのが家綱で、家綱は3人の力士を悉く投げ飛ばし日本の名誉を守ったと伝えられています。現在の安楽寺仁王門は江戸時代中期に造営されたもので(元々の仁王門は平安時代後期の元永3年:1120年に足利家綱が太宰府から移築したと伝えられています)、入母屋、銅板葺き、三間一戸、八脚楼門、木部朱塗り、彫刻部極彩色、上層部高欄付、「積水山」の山号額、下層部左右に金剛力士像安置、佐野市指定有形文化財に指定されています。
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