金松寺(長野県・松本市)概要: 金松寺が何時頃から開かれたのかは判りませんでしたが、金松寺の背後にある金松寺山には天狗岩があり、多くの自然石を利用した石碑が建立されている事から、古くから霊山として信仰され、その礼拝施設として発展したとも考えられます。本堂に安置されている聖観世音菩薩像(松本市指定文化財)が鎌倉時代の特徴を有している事からも金松寺の歴にの深さが感じられます。戦国時代の兵火で荒廃した後の弘治2年(1556)、武田晴信(後の武田信玄・躑躅ヶ崎館の城主)により再興され、その後も寺運を維持し現在に至る曹洞宗の名刹です。山門は三間一戸、入母屋、銅板葺、鐘楼門、上層部は丸柱のみで外壁が無く梵鐘が釣り下げられ、周囲には高欄が廻っています。華美な装飾は無いものの山岳寺院の素朴な風合いのある建物です。
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