【真壁町】−当地(茨城県桜川市真壁町)は古くから大掾氏の一族とされる真壁氏の居城、真壁城の城下町として発展した町です。真壁氏は長く当地を支配しましたが、戦国時代末期には水戸城(茨木県水戸市)の城主佐竹氏に従属、その佐竹氏は慶長5年(1600)の関ヶ原の戦いで東西中立した事で久保田城(秋田県秋田市)に移封となり、真壁氏もそれに随行し角館(秋田県仙北市角館町)に配されました。慶長11年(1606)、浅野長政が隠居料として5万石を与えられ真壁藩を立藩、2代藩主浅野長重は元和8年(1622)に笠間城(茨木県笠間市)に居城を移した事で、真壁藩は廃藩となり一国一城令もあって真壁城は廃城となっています。その後は笠間藩領として陣屋が設けられましたが、城下町時代の町割は維持され、周辺の経済の中心、木綿販売の拠点(在郷町)として繁栄しました。
天保8年(1837)の火災で多くの町屋は焼失しましたが現在でもその後に建てられた数多くの町屋建築が残り、中でも桜川市真壁町真壁字下宿町、字高上町及び字大和町の全域並びに字上宿町及び字仲町の各一部、面積約17.6ヘクタールが、「伝統的建造物群及び地割がよく旧態を保持しているもの」との選定基準を満たしている事から平成22年(2010)に名称「桜川市真壁伝統的建造物群保存地区」として国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。
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