苔翁寺: 楼門

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苔翁寺(長野県・飯綱町)

苔翁寺(長野県・飯綱町)概要: 苔翁寺は文治2年(1186)に芋川郷の地頭として配された藤原兼定(後の芋川弥次郎兼定)によって創建された寺院で、以後、長く当地を支配した芋川氏の菩提寺として庇護されました。芋川氏は中世、高梨氏の家臣となっていましたが、室町時代の応永11年(1404)に高梨氏は幕府と対立した事になり、細川兵庫助が幕府軍の主力として派兵され、奮戦むなしく芋川長知が自刃に追い込まれ芋川氏は没落し苔翁寺も衰微しました。しかし、永禄年間(1558〜1570年)に武田家の家臣として復権を果たすと、元亀2年(1571)に天室賢隆が招かれ曹洞宗の寺院して中興開山しています。苔翁寺山門は江戸時代後期の寛政7年(1795)に造営されたもので三間一戸、入母屋、鉄板葺(下屋庇:桟瓦葺)、八脚二重楼門、外壁は真壁造り板張り、上層部には十六羅漢像と四天王像が安置、高欄付、下層部内部には寛政10年(1798)に仏師沙阿弥が彫刻した金剛力士像(飯綱町指定有形文化財)が安置、江戸時代楼門建築の遺構として貴重な事から飯綱町指定有形文化財に指定されています。

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