菅谷たたら山内: 「たたら」とは砂鉄精錬場の総称で、菅谷集落(島根県雲南市吉田町)はその「たたら」に関わる施設や携わる人々が暮らしていた事から特に「菅谷たたら山内」と呼ばれてきました。菅谷集落では田部家が松江藩から鉄師頭取の地位を与えられ砂鉄、製鉄の生産が行われ、松江藩にとっても重要な産業の1つとして保護され集落も活気に満ちていたと思われます。しかし、明治時代以降、製鉄業の近代化に伴い衰退し大正10年(1935)に事実上操業を停止しました。現在残されている、「菅谷たたら高殿」は実際製鉄が行われた山内でも中心的な施設で、巨大なこけら葺屋根の重厚感が当時の「たたら製鉄」の歴史を感じさせてくれます。菅谷たたら山内には古民家1棟(保存対象ではないので早々に姿を消しそうです)だけしか茅葺の建物が無い為に、茅葺屋根集落ではありませんが、菅谷たたら山内のように「たたら」集落とも呼ばれるような集落は全国的に見ても極めて稀な存在なので紹介しました。
島根県:茅葺屋根一覧
・億岐家住宅−享和元年(1801)−国指定重要文化財
・玉若酢命神社(随神門)−嘉永5年(1852)−国指定重要文化財
・玉若酢命神社(本殿)−寛政5年(1793)−国指定重要文化財
・水若酢神社(本殿)−寛政7年(1795)−国指定重要文化財
・菅田庵(一畳台目茶室)−寛政4年(1792)−国指定重要文化財
・菅田庵(四畳半台目茶室)−寛政4年(1792)−国指定重要文化財
・明々庵(二畳台目茶室)−安永8年(1779)−島根県指定文化財
・堀江家住宅−江戸時代中期−国指定重要文化財
・旧山崎家住宅−安永8年(1779)−邑南町指定文化財
・永明寺(本堂)−安永8年(1779)−島根県指定文化財
・鷲原八幡宮(楼門)−永禄11年(1568)−島根県指定文化財
・西周旧宅−江戸時代後期−国指定史跡
・旧道面家住宅−元禄年間(1688〜1704年)−国指定重要文化財
・永井隆博士旧宅−
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