島根県の江戸時代には松江藩、母里藩、広瀬藩、津和野藩、浜田藩(江戸末期に藩庁を移設)が存在し、石見銀山には幕府が直接、奉行や代官を派遣して支配していました。松江の塩見縄手地区では中級武士(600石)の武家屋敷や小泉八雲旧宅などが軒を連ね、良好な町並みを形成し昭和48年に松江市伝統美観保存地区に指定、昭和62年には「日本の道100選」に選定されています。津和野も武家町の雰囲気が残る町で多胡家住宅や大岡家住宅の表門や土塀、藩校である養老館の外壁が町並みを構成しています。石見銀山の大森地区は武家町は存在していませんが、他の町家(商家)建築と混在して阿部家住宅や旧河島家住宅などの役宅が点在するのが特徴で重要伝統的建造物群保存地区され、ユネスコによる世界遺産の一翼を担っています。
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